桜‐幕末恋物語‐

桜「me too」

微笑みながらそうこたえる私に、平助君は首を傾げる。

平「みーとぅー?」

桜「英語・・・じゃなくてメリケン語で私も・・・って意味」

その言葉に平助君は照れたように微笑んだ。

桜「あ・・・」

私は平助君の後ろに見えたお店を見ると人ごみの間をぬってそこに駆け寄る。

桜「これ・・・。おじさん、これください」

私が見ているのは結紐。

店主「お、兄ちゃん目の付けどころがいいね」

私はこの間土方さんに貰ったお小遣いでその結紐を買った。

私は居候の身だから給金はいらないって言ったら、じゃあ小遣いだって渡されたお金なんだ。

平「桜?」

やっとのことで人ごみから抜け出た平助君は私に駆け寄ってくる。

私は静かに微笑むと、彼の手を握った。

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