桜‐幕末恋物語‐
平「・・・色戻ったな」
桜「本当?じゃあ掃除再開しなきゃ」
私は物陰から出ると、掃除を再開した。
ふと目に入った西本願寺の本堂を見て思う。
・・・無駄にキラキラしてるなぁ・・・。
平「桜。いつ覚醒するか分かんないから、俺もここにいるよ」
桜「え、あ、うん。だったら・・・あそこにいて」
私はちょうど日向の位置にあった縁台を指差す。
平「あぁ」
総「それじゃあ僕も。暇だしあれ読んでようかな」
そう言って総司さんも動き出す。
いつも思うけど、総司さんってホント自由気ままだよね。
何故あんなにも自由に生きられるのか知りたい・・・。
そんな思いで総司さんを眺めていると、彼は懐から何かを取り出した。
横から平助君が覗きこんでいるみたいだけど・・・もしかしてあれって・・・。
そう思った直後、総司さんは大声で句を呼んだ。