桜‐幕末恋物語‐

―――

桜「・・・というわけです」

土「そうか。まさかお前にまで・・・」

今朝のことを土方さんに報告中。

土方さんは眉間に皺を寄せたまま難しい顔をしている。

桜「そんな悩まなくても・・・。私は着いて行く気なんてありませんし」

土「・・・あぁ」

桜「・・・私稽古行きます。あ、あんま悩みため込むと禿げますよ」

土「桜ぁぁぁぁ!!」

私は部屋を出る間際そう言い残すと廊下に飛び出した。

道場に行くと、稽古をしている隊士たち。

私が1歩踏み入った途端、一斉に周りに隊士が集まる。

隊士「稽古お願いします!!」

桜「うわっ!・・・えと、はい」

私は引きつった笑顔でそう答えると稽古を始めた。

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