桜‐幕末恋物語‐
数か月たった。
不動堂村に屯所を移転した私たち。
そこでの暮らしにも慣れてきた今日。
桜「・・・なんか変・・・?」
私は体に違和感を感じた。
なんだか体がふわふわしている。
覚醒とは違った違和感に戸惑いを感じた私は自分の手を眺めたと同時に目を見張った。
桜「っ・・・何これ・・・」
手を見たはずの私が目にしたのは布団。
手が透けている・・・。
桜「なんで・・・」
そう呟いた私を襲ったのは激しい頭痛。
あまりの痛さにそのまま意識を手放した私は、以前と同じ真っ白な空間にいた。
桜「またここ・・・」
女「あなたは歴史を変えすぎた」
聞き覚えのないその声に振り返ると綺麗な女性がたたずんでいた。
無表情な彼女はまるで人形のようだ。
私は思わず彼女を凝視した。