桜‐幕末恋物語‐
手合わせ
広間には既にたくさんの隊士が集まっていた。
近「胡桃君。さぁこっちへ」
桜「おはようございます。遅れてしまって申し訳ありませんでした」
近「気にすることはない。今から隊士に自己紹介してもらうからな。しかっり頼むぞ」
笑顔の近藤さんに私は「はい」と答えると、隊士の方を向いた。
近「えぇ、この子は今日から入隊する隊士だ。皆いろいろ教えてやってくれ」
桜「胡桃桜です。よろしくお願いします」
頭を下げた私の耳に届いた言葉。
?「弱そ・・・。あんな華奢な身体で剣術なんかできんのかよ」
近「おい!この子は女の子だぞ!もっと優しくできんのか!」
平「ちょっ!近藤さん!それ言っちゃっていいのか?桜が危険なめにあうんじゃね?」
平隊士は呆然とあたしを眺め、幹部は慌てた様子で近藤さんに何か言っている。
私は居心地の悪さを感じながら、その場にたたずんでいた。