桜‐幕末恋物語‐
総「そろそろ本気だしなよ」
そう言ってにやりと笑った沖田さんの竹刀をはじくと、距離をとった。
桜「それではお言葉に甘えさせていただきます」
そう言って走って間合いを詰める私。
沖田さんの目の前に立つと、思いっきり竹刀を振る。
総「っ・・・。予想以上だ・・・」
驚きの表情を浮かべる彼に対し、私は竹刀を振り下ろした。
沖田さんはそれをかわすと、素早く突きの構えに入ったかと思えば、一撃目を繰り出す。
桜「これは3段突き・・・」
私はそう呟きながらなんとかかわしたものの、隊士が置きっぱなしにしていたのか、その場にあった竹刀でバランスを崩した。
倒れた私にあっけなく突き付けられた竹刀。
一「一本。勝者、総司」
斎藤さんのその声で、試合は幕を閉じた。