桜‐幕末恋物語‐
初巡察
平「桜~!」
桜「はい」
私が皆に生い立ちを話してから1週間がたった。
皆は積極的に話しかけてくれる。
平「今日、桜も一緒に巡察出ろって土方さんが!」
桜「わかりました」
平「これがお前の隊服な」
そう言って手渡されたのは、あの有名な浅葱色の羽織。
平「もう行くぞ。あ、これ。一応もってろって」
藤堂さんの手元にあるのは本物の刀。
私はそれをおそるおそる受け取ると腰にさした。
隊服を着込むと、藤堂さんと部屋を出る。
平「そんな緊張すんなって。大丈夫。もし浪士が出ても、俺らでなんとかするからさ」
藤堂さんはそう言ってほほえんだ。