桜‐幕末恋物語‐
私は誰であろうと人を斬りたくない・・・。
なら私が斬られればいいんじゃ・・・?
その時私の迷いを読みとったかのように藤堂さんの声が響いてきた。
平「桜!」
桜「え?」
ハッとした瞬間、左腕に鋭い痛みが。
斬られたんだ・・・。
桜「痛い・・・」
私の呟きに、浪士がにやりと笑った。
浪士5「戦うのは初めてか。最初で最後の相手が俺でよかったな」
そう言って振り下ろしてきた刀を避けた私はそのままの勢いで浪士の胸に刀を刺していた。
浪士5「くっ・・・」
桜「嘘・・・」
絶命した浪士と震える手に握られる自分の刀を見比べた私はその場に座り込んだ。