桜‐幕末恋物語‐
力の覚醒
土「おい、帰るぞ」
桜「はい。ほら、沖田さんも」
土「おい胡桃。総司はこれどおりになっちまったのか?」
そう言って掲げて見せた紙を見た私は笑顔で首を振る。
桜「いいえ。吐血もありませんでしたし」
私はさらりとうそをつくと沖田さんのもとへ向かった。
桜「ほら沖田さん。私があっさり人を斬ったからって驚いてないで帰りましょ」
総「え・・・うん」
沖田さんを支えながら私は囁くように言う。
桜「沖田さんが黙っていたいのなら私は何も話しません。今回はうまくごまかせたけど次はどうなるか知りませんよ」
総「桜ちゃん・・・。ありがとう」
沖田さんはそう言って微笑んだ。