恋 ~REN~
あっ!南海だっ!

「南海~!!こっちこっち~。」


「ちょっと~。声大きすぎだって!恥ずかしいじゃん。まったくあらしは相変わらずなんだから。」


「だって~。3ヵ月ぶりなんだからテンション上がっちゃうよ!元気だった??」


「そういうところがあらしの良い所なんだけどね。私はかなり元気だったよん。あっこれおみやげね」


おしゃれな瓶の香水だぁ。南海またキレイになったなー。


「ありがとっ。早速使わせてもらうね。今回はどこに撮影だったの??」


「ヨーロッパだよ。もう疲れた疲れた。。時差ボケひどいしさ~。でもすごく町並みがキレイだったよ。あらしは最近どうなの?会社でドジしてない?」


「それがさぁ~今日もドジっちゃってさ。課長に怒られてきたとこ。でも南海に会えるのが楽しみでぜ~んぜん落ち込んでないよ」


「まったくその性格良いんだか悪いんだか。昔からあらしは前向きというか、アホというか。そんなんだから23年間彼氏がいないんだよ!しかも初恋もまだなんて。ありえないよ。」


そうなんです。私今まで彼氏どころか誰かを好きになったことすらないんです。


別に男が嫌いとかそういうんじゃなくて、本気になれないっていうか、何ていうか。


「だってさー。いい男いないんだもーん。合コンだってがんばって行ってるんだよ。でも運命の人に巡り逢えないの。私は、本気で好きになれない人とは付き合いたくないんだもん」


「あらしは結構もてるんだから、とりあえず付き合ってみればいいのに。それでだめならしょうがないじゃん。待ってるだけじゃ恋はやってこないよ~。」


「わかってるけどさ~。」




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