恋 ~REN~
事務所に着くまでの車内では二人とも何もしゃべらなかった。



というよりは、私の場合は、しゃべれなかったんだ。



何か信じられなくて。。まだ、これはドッキリだよって誰かが出てきそうで。



でも、左手はしっかり簾治の右手に包まれていて、あー本当なんだって思わせてくれる。


この大きな手を絶対に離したくない。



「到着。そうだ。さっき言い忘れた。お前は今日から俺の彼女だからな。
まぁマネージャーでもあるんだけど。
それと、事務所には付き合ってる事は内緒にする。社長が結構そういうの厳しい人だからさ。


あっ南海と景子さんには言ってもいいからな。あの2人はきっと何があっても俺たちの味方でいてくれる。」



「うん。何か不思議だな。まだ実感ないよ。あのRENが私の彼氏?夢じゃないよね?
実は、南海と景子さんには簾治の事色々相談に乗ってもらってたんだ。

だから、この事知ったらすごく喜んでくれると思う。

……ねぇ、ほんとに私が彼女になっていいの?」



簾治は私をしかっり見つめはっきりとこう言ってくれた。


「俺は、あらし。お前じゃなきゃダメなんだ。沙希と離れてからいろんな女と遊んだ。いろんな女見てきた。でも、誰も俺の心を溶かせる奴なんていなかった。

正直、お前よりかわいいのなんてきっといっぱいいるよ。

でも、俺の1番にはなれない。

あらし。俺の中でお前は最高だよ。最高の女だ。




愛してる。だから俺を信じろ。」


簾治の真剣でやさしい瞳を見てこの人について行こうって思った。


「簾治。私の最高も簾治だよ?これからよろしくお願いします。」






夢見たい。夢じゃないんだよね。





私、何があっても簾治についていくよ?




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