state of LOVE
「メーシーは?」
「studio行ったデース」
「撮影?」
「マリコとLaylaが戻ったデスヨ」
「げっ。日曜じゃなかったのかよ」
「せやっ!忘れとった!」
「hurry up,Haruto.マリコに叱られるデスヨ」
「怖い、怖い。そりゃ一大事や」
慌ててランチBOXを片付け始めたハルさんなのだけれど、ふと何かを思い出してピタリと手を止めてしまった。
「いや。こっちも一大事や」
「こっちはそんな一大事にはなってませんけどねー」
「千彩放って行けるか!」
「仕事してください、仕事」
「俺は仕事より家庭を取る男なんや」
「そんな無駄な主張要りませんから。早く行かないと、マジで女王様と姫がダブルで怒りますよ」
「うわー。それ嫌や…」
何と言っても、あの二人の口撃は過激なのだ。それを知ってる人物なら誰でも避けて通りたいと思うだろう。嫌がったとて誰も責めやしない。
「はるお仕事?」
「仕事なんだって。ちーちゃん一人で帰れるよね?」
「うん!」
ここまでどうやって来たのかは知らないけれど、タクシーくらいは乗れるだろう。そう思って美緒を渡した俺に、ハルさんは勢い良く否定の言葉を紡いだ。
「やめて!あかん!」
「ハルさん、ケイさんみたいになってますよ」
「この際何でもええわ。千彩送ってから仕事行く」
「ちさ、ちゃんと帰れるよ?」
「あかんって言うてんの。勝手にちょろちょろせんといて」
「…はぁい」
一瞬にしてしゅんとしてしまったちーちゃんが何だか哀れで。加勢してやろうと口を開きかけた俺の前に、レベッカの細くて長い指が一本立った。
「coupleの問題デース」
「ちーちゃん可哀想じゃね?」
「それがチサのdestiny」
ゆっくりと首を横に振ったレベッカは、そこで漸く秋山さんを視界に入れた。
勿論、わざとだ。
「studio行ったデース」
「撮影?」
「マリコとLaylaが戻ったデスヨ」
「げっ。日曜じゃなかったのかよ」
「せやっ!忘れとった!」
「hurry up,Haruto.マリコに叱られるデスヨ」
「怖い、怖い。そりゃ一大事や」
慌ててランチBOXを片付け始めたハルさんなのだけれど、ふと何かを思い出してピタリと手を止めてしまった。
「いや。こっちも一大事や」
「こっちはそんな一大事にはなってませんけどねー」
「千彩放って行けるか!」
「仕事してください、仕事」
「俺は仕事より家庭を取る男なんや」
「そんな無駄な主張要りませんから。早く行かないと、マジで女王様と姫がダブルで怒りますよ」
「うわー。それ嫌や…」
何と言っても、あの二人の口撃は過激なのだ。それを知ってる人物なら誰でも避けて通りたいと思うだろう。嫌がったとて誰も責めやしない。
「はるお仕事?」
「仕事なんだって。ちーちゃん一人で帰れるよね?」
「うん!」
ここまでどうやって来たのかは知らないけれど、タクシーくらいは乗れるだろう。そう思って美緒を渡した俺に、ハルさんは勢い良く否定の言葉を紡いだ。
「やめて!あかん!」
「ハルさん、ケイさんみたいになってますよ」
「この際何でもええわ。千彩送ってから仕事行く」
「ちさ、ちゃんと帰れるよ?」
「あかんって言うてんの。勝手にちょろちょろせんといて」
「…はぁい」
一瞬にしてしゅんとしてしまったちーちゃんが何だか哀れで。加勢してやろうと口を開きかけた俺の前に、レベッカの細くて長い指が一本立った。
「coupleの問題デース」
「ちーちゃん可哀想じゃね?」
「それがチサのdestiny」
ゆっくりと首を横に振ったレベッカは、そこで漸く秋山さんを視界に入れた。
勿論、わざとだ。