最低最悪男子はあたしです
「槐、」
少し睨んで槐を見れば、流石に槐もやりすぎたと思っているのか…
やりすぎてしまった、というような少しだけ後悔した瞳をしていた
「嘘だっつの」
はぁ、とため息を吐き出し、槐は視線をあたしから春輝へと向けた
「ほんとのほんとのほんとに嘘なんだな？」
ジロリと疑いの眼差しを槐に向けているが、その瞳には涙が滲んでいる
まあ、自分の恋人が親友とヤッたなんて思うと泣きたくもなるのだろう
少し情けない気もするが、
必死に涙を流すまいと、頑張っている春輝を誉めてあげようか
