最低最悪男子はあたしです



…そして喧嘩をしている女たちの横で考えついたシナリオに思わず拍手を送りたくなったあたしは、それを実行することにした


まずは付けまつ毛の国の一般市民から


確かこの子は昨日付き合ったばかりだ


「ねえ、君」


と、名前がわからないので肩を叩くと、君と言われたことに気がつかないぐらい嬉しそうな顔をしてうかれ始めた


今から泣くだろう前に自分が選ばれたとでも思って浮かれていればいい


天国から一気に地獄まで落ちるといいよ


あたしはニコニコとした顔で続けた



「俺さ、この中で一番かわいい子を彼女にしようとおもうんだけどさ」


そう言えば、耳を大きくしてあたしの方に耳を傾ける女たち


そしてくねくねと動き出す


そんな貧相な者達であたしをオトそうだなんて…


あたし(俺)ってそんなに魅力ない?


と思わずこっちが悲しくなってしまう



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