なんだ、君がいた。
ソウちゃんは、頭をかきながら起き上がる。
圭ちゃんが手を出すが、大丈夫です、と言った。
「ミツ、彩菜、どうした?」
圭ちゃんのいいとこは、お前ら、と言わないでちゃんと名前で呼んでくれること。
「あ、そうだ。亘!」
ソウちゃんが何かを思い出したように手を叩く。
「今日、帰り一緒に帰ろう」
ソウちゃんは頬を赤らめた。
でも隠さず私を真っ直ぐ見る。
恥ずかしい。そらしたい。
「うん…」
でも今は胸の鼓動が早くなっていくことが何よりも嬉しかった。