なんだ、君がいた。
5
目の前を通る小学生。
そのすべてがソウちゃんに見える。
「はっ!」
顔を両手で叩く。
いけないことを考えるなよ、彩菜!
大人の階段を登ったからって…
「うへ、うへへ…」
私、亘 彩菜は昨日、大人の階段を登ってしまいました。
「亘、何してんの?」
「え!?あ、ソウちゃん!」
「なんでうへうへ言ってんの…怪しいよ」
「いや、違っ!あの、違くてね!?」
「………ぶっ!ごめん、おはよ。俺、緊張してんのかも」
「……おはよ。私も、緊張してるみたい」
私、彩菜は、ソウちゃんと付き合うことになりました。