なんだ、君がいた。





“ソウタ”


そして、その隣に書いてある文字。


ソウちゃん、ソウタって言うんだ。


「ソウタってどういう漢字書くの?」


ソウちゃんは、近くにある紙に文字を書いていく。


三………谷…


「ミツヤ ソウタ。こう書くんだよ」


“三谷 奏太”


「………!」


思わず口を抑えた。


字、汚い。


五年で変わったんだね。


字も、身長も。


ソウちゃん、君が鏡の中の奏太なんだね―――。





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