さよなら、ありがとう。

あ…そういえば。

学校の駐輪場に着いてからメールが2件来てたことを思い出す。

ーfromあかり
優衣～!!今日休み??顔だしてよぉ(ToT)ー

ーfrom健
おーい。優衣いねぇとあかりがうるせぇ(-_-;)
早く来てくれー(--;)ー

自然と笑みがこぼれる。
二人は仲の良い友達。
なんでも話せるし、あたしの過去も話してる。
健は高校入ってからだけど
あかりは3才くらいからの仲。
幼なじみってやつ。

ちゃんと来ましたよーっと。

3階建ての校舎の2階にある教室に向かう。
昼休みとあって廊下も賑やか。

『優衣ちゃんおはよー!!今日も会長出勤かぁ?!』

『あ、優衣ちゃんだぁー。おはよー!!』

男女問わず声をかけられるのを笑顔で
『おはー』
とだけ言いながら交わしていく。

ー2年3組ー
これがあたしの教室。
教室に足を一歩踏み入れるやいなや
『優衣ーっ!!』
という声とともにあかりが抱きついてくる。

『おはよ、あかり。』

あかりの頭をよしよし、と撫でながら挨拶すると

『全然おはやくねぇよ』

あかりの後ろから健が顔を覗かせる。
あかりの見た目はギャルって感じで結構ハデだけど
それが似合う顔立ちでカワイイと思う。
普段きっつい目付きで他人を近づけないけど
本当は甘えたでカワイイ奴。

健はスラッとしてて整った顔立ち。
オシャレに着崩れさせた制服に
茶色い髪の毛。
笑った顔が爽やかな奴。
一見悪そうに見られるけど
友達思いな本当に良い奴。

『5限、現国だぞー。』

『じゃ、あたし保健室ー。』

『お前…今来て何しに来たんだよ。』

『二人の顔見に♪』

『ほんと自由だな…』

『先生に伝えといてねー♪』

呆れる二人をスルーして保健室へと向かう。

さて、二人になんて切り出すか…。
どんな顔するかな…。