恋の始まりっていつですか?


って、言ってもうちのお母さんも東京出身なんやけどねー。

なんと、音羽のお母さんとうちのお母さんは幼なじみなんやで!

イロイロとすごいよなー。

うんうん、とうなずいていると

「お前みたいな妹なんてほしないわ」

と、頭の上に肘をおかれる。
こいつの身長は180㎝こえとるからいっつも、うちの頭は肘おきになってまう。

「うちかて、あんたみたいなお兄ちゃんはいやや!」

あ、いい忘れとったけど音羽の方が誕生日が早いねん。


ギャーギャーと言い合っていると

「ただいまー。帰ったよー」

音羽のお父さんが帰ってきたみたいや!!

「あなた、お帰りなさーい」

あばさんが真っ先にとんでいく。

この二人はめっちゃ仲がえぇって、近所でも評判なんやでー。

「お?小夜ちゃんやないかー。久しぶりやなー」

おじさんがうちに気づいてニッコリと笑って、頭をポンポンと撫でた。
これ、音羽と同じなんだ。

音羽もよくうちの頭をポンポンって撫でてくんねん。
やっぱり、遺伝なんかな?

「おじさん、久しぶりー。お帰りなさい!」

ガバッと抱きついてみた。
実はこれも恒例行事。

「やっぱ、女の子はえぇなー。ママ、もう一人頑張っちゃう?」

「あらー、私も思ってたのよー?頑張っちゃいましょうか?」

向かい合いながら喋る二人。
絵になるわぁー。

二人とも本っ当にキレイな顔立ちなんやで。
音羽がイケメンになるわけやんなー。

「頑張らんでもえぇわ」

音羽が二人の会話にみずをさす。



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