恋の始まりっていつですか?


音羽と雑談していると、なにやら視線を感じた。

(あぁ、またか)

女どもの視線。

音羽はこんなんやけど意外とモテる。

うまれつき茶色い髪の毛。
パッチリした二重にすっと通った鼻。
すごく整った顔立ち。

人間離れしたキレイさに、女どもが興味を示さん訳がない。


そんなイケメン様と親しくしとるうちに、女どもの嫉妬のような、なんとも言いがたい視線が突き刺さる。

(高校生活でも荒れるなー)

そう、この幼なじみ様のおかげで中学のときも散々ひどい目にあってきた。

せやのに、今も一緒におるのは....。
なんでやろな?

「?小夜?どーかしたんか?」

「なんでもないわアホ」

なんか、なんも知らんこいつが今ものすごくムカついて、八つ当たりしてみた。

「アホとちゃうゆーとるやんけ」

「ほな、バカ?」

いつものやりとり。
いつもの音羽。

こんな生活が、ずっと続けばえぇのにな?
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