あなたに見守られながら・・・
イチローside
愛心高校の定期演奏会の帰り、舞浜から乗ってきた大勢の乗客の中に、あいつを見つけた詩音。
あいつ・・・
木崎は、また女と一緒だった。また高木達と一緒に女も一緒に、今度はディズニーランドに行ってたようだ。
詩音にバレなきゃ大丈夫だとか言ってる高木。
その声、聞こえてんだよ!
俺の目の前の詩音は、耳を押さえて今にも泣きそうな顔をしている。
俺が木崎達を睨みつけると、藤島も優梨も同じように睨みつけていた。
俺たちの視線に気付いた木崎達が「ヤバイ」と話した時、電車が駅に着き、詩音が降りてしまった。
「詩音!」
俺たちも電車を降りる。
俺は走っていく詩音を追いかけた。