あなたに見守られながら・・・
そう言って、詩音を抱いたまま駅に向かって歩き出した。
その時、詩音の手を木崎が掴んだ。
「待って、詩音ちゃん!」
「やだ!離して!」
木崎の手を振りほどいた詩音。
木崎を見るその顔目に、木崎への想いは微塵も感じられなかった。
呆然と立ち尽くす木崎をその場に残し、駅に向かった俺たち。
駅に着くと、優梨と藤島が待っていた。
優梨に抱きしめられながら、
「ありがとう・・・ごめんね・・・」
と言う詩音の目からは、また涙が流れていた・・・