あなたに見守られながら・・・
目を閉じて大きく深呼吸をした。
そしてあたしは目を開いて、木崎くんの目を見て言った。
「あたし・・・木崎くんとは、もう付き合えない・・・ごめんなさい・・・お願い・・・別れて・・・」
一瞬見開いた木崎くんの目。
痛い・・・
あたしは木崎くんに両肩を力いっぱい掴まれていた。
「なんで・・・?俺が萩野達と遊びに行ったから?なぁ、そうなの?だったら謝るから・・・ごめん!本当にごめん!」
目を逸らすあたしに木崎くんは続けた。
「俺が好きなのは詩音ちゃんだけだって言ったじゃん!萩野達とは遊びに行っただけなんだ!俺、詩音ちゃんしか考えられないんだよ!」
そう言って肩を掴んでいた手を離し、あたしを抱きしめようとした木崎くんを、あたしは思い切り突き飛ばしてしまった。