あなたに見守られながら・・・
玄関を開けたあたしを見て、真っ赤な顔のいっくん。
どうしたんだろ・・・?
不思議な顔で首をかしげたあたしにいっくんが、
「どっか行くの?」
と聞いてきた。
「ううん、どこも行かないよ~」
と答えるあたし。
「じゃあ、なんでそんな服着てんの?」
あは・・・だよね・・・
「ああ・・・ホントはね、今日木崎くんとデートする予定だったでしょ?そのためにこの服買ったんだけど・・・木崎くんと別れちゃったし・・・今日着なきゃ、ずっと着ないような気がして・・・服がかわいそうだなって思って、着替えたんだ・・・バカだよね・・・どこも行かないのに・・・」
涙で潤んだ目でいっくんに笑いながら言ったあたし。