あなたに見守られながら・・・
裏庭に着くと、もう松本くんは着いていて、あたしを見て笑顔で「紫藤先輩!」と走ってきた。
そして、あたしの隣のいっくんに露骨に嫌な顔をしたんだ。
「なんだ・・・島本先輩もいたんですか・・・」
「なんだとはなんだよ!」
「俺は紫藤先輩だけに話があるんです。島本先輩は向こうにでも行っててください。」
「松本!俺にケンカ売ってんのか?」
「違いますよ。っつうか、そんなに紫藤先輩のことが心配ですか?俺に取られないか。」
「なんだと~?!」
「もう!いっくんも松本くんも、やめてよ!なんなのよ!いきなりケンカして!とにかく、松本くんの話聞くから、いっくんは向こうで待ってて!」
あたしにそう言われて、ぶつぶつ言いながらいっくんは少し離れたベンチに座った。