あなたに見守られながら・・・
大きく息を吸った大野くんは、意を決したようにこう言った。
「紫藤、俺と・・・俺と付き合ってほしい!」
あまりに突然のことに、ビックリして何も言えないでいるあたしに、大野くんは続けた。
「入学した時から、ずっと紫藤のことが好きだったんだ!でも紫藤、木崎とかブラバンのやつと付き合ってたから、俺諦めてたんだけど・・・その・・・別れたって最近聞いたから・・・」
「いや・・・あの・・・あたし・・・・・・っっ!?」
そう口ごもるあたしは、次の瞬間、大野くんに抱きしめられていた・・・
「紫藤・・・紫藤・・・俺のこと好きになってほしい・・・もう誰にも渡したくないんだ・・・もう紫藤が他のやつと並んで歩くの見たくないんだよ・・・」