あなたに見守られながら・・・
コーヒーを3つ持って部屋に上がると、見たいテレビがあるからと、リビングへ降りて行ったイチロー。
詩音と2人きりになって、俺は腹をくくった。
「詩音・・・俺・・・明日・・・アメリカに行くんだ・・・親父の仕事の都合でさ・・・ごめん・・・今まで黙ってて・・・俺・・・」
そう言った俺に、詩音は言った。
「知ってたよ・・・あたし、知ってた・・・先週・・・偶然・・・まことちゃんと話してるの・・・聞いちゃって・・・」
えっ!?詩音、知ってたって・・・ウソだろ・・・
「あたし・・・待ってたんだ・・・藤島くんが話してくれるの・・・ずっと・・・ずっと・・・待ってた・・・」
そう言って涙を流す詩音。