あなたに見守られながら・・・

「藤島!元気でね!」

「藤島!詩音のことは任せとけ!」

4人でこうしていると、藤島くんがアメリカ行っちゃうなんて、ウソみたいで・・・でも、ウソじゃないんだよね・・・だってここ、空港なんだもん・・・

何か言ったら泣いちゃいそうで、何も言えないでいるあたしの頭をポンポンして、いっくんが
「優梨、先に行こう。」
と優梨を連れて展望デッキに向かって行った。


その場に残されたあたしと藤島くん。
何も言えないでただ俯いているあたしを、藤島くんが抱きしめた。

「詩音・・・淋しい想いさせてごめんな・・・俺、絶対に迎えに来るから!詩音・・・愛してる・・・」

そう言って藤島くんは、今までで1番甘くて優しいキスをしてくれた。
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