あなたに見守られながら・・・
イチローside
夏休みも中盤に差し掛かった頃・・・
久しぶりに詩音と優梨と3人で帰ってたら、途中の駅で詩音と優梨のクラスメイトが乗ってきた。
「由美ちゃん、久しぶり~!どこ行ってたの?プール?」
と話しだす詩音。
「そうだよ~!あ、木崎も来てたよ!澤井くんや高木くんと萩野さん達と一緒に。」
「えっ?!萩野さん達も?」
笑顔が消えた詩音。
「うん、一緒に来てたみたいだったけど・・・詩音、あんまクラブばっかやってると、木崎、萩野さん達に取られちゃうよ~。気をつけなね~。じゃあ!」
何言ってんだ?!あの女!そんなこと言ったら、詩音が・・・ほら・・・今にも泣きそうな顔になってる・・・
木崎のやつ・・・詩音が笑顔ならそれでいいと思ってたけど・・・詩音を悲しませるようなことするのは、絶対許さねぇ!
詩音が心配で家まで送ったけど、俺と話す詩音は、無理に笑ってるようにしか思えなかった。