Story **
美穂が笑ってくれた瞬間。



わたしは、とても心がぽかぽかしたの。



だって、普段わたしの作品見ても「ここはこうした方が」



って言うのに今回は‥‥



「でも、ラストかなり雑」



笑って言う美穂。



う‥‥、今回も‥かあ



ちょっと、落ち込んでしまう。



美穂の言うことはいつも大体図星。



今回も、



ラストが思い付かなくて書いていたから、雑な感じになったの。



美穂はそれを見抜く。



‥‥‥‥、探偵みたい!



「ね、美穂!探偵事務所開いたら?」



思わず机から身を乗り出してしまう。



美穂はきょとんとした顔をすると同時にため息をついた。



「嫌」



「え、なんで?」



「面倒臭いじゃない」



美穂に将来の夢はない。



その時に決めるんだって。



この難有りな性格がいいと男女構わずモテてる。



‥‥‥‥‥、わたしはおまけ。



心の中で苦笑いをするとわたしは隣にいる美穂の肩を叩く。



美穂は頬杖を就きながら本を読んでいる。



美穂、本が好きなのはいいんだけど、呼んでも聞こえないのが悩み。

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