僕はノラ!〜あの人に〜
約束。
ある港で育った…
親は解らない、気が付いた時には一人だった。
一日に何度も船が行き来する港…
人間からは『野良犬』と呼ばれた。
僕に名前は無いのにな…
でも人間のお陰で生き延びているのも確か。
船が着くたび、ごみ箱が山盛りになる。
食物には困らなかった…
ある日、人間が話し掛けてきた
『おいノラ。こっちにおいで!オバサンのご飯を分けてやる。』
『寄るな!何する気だ!』
小さいとはいえ、野良犬…飼われている犬とは違う。歯茎を剥き出しにして襲いかからんとばかりに前傾姿勢を保つ…
『お〜恐っ。可愛げの無いノラだね!まったく…』
オバサンは少し眉間に皺を寄せ、弁当を足でスーッと近付けた。
僕は口を付けない。
簡単に尻尾を振ってたら、他の野良犬に笑われる。
親は解らない、気が付いた時には一人だった。
一日に何度も船が行き来する港…
人間からは『野良犬』と呼ばれた。
僕に名前は無いのにな…
でも人間のお陰で生き延びているのも確か。
船が着くたび、ごみ箱が山盛りになる。
食物には困らなかった…
ある日、人間が話し掛けてきた
『おいノラ。こっちにおいで!オバサンのご飯を分けてやる。』
『寄るな!何する気だ!』
小さいとはいえ、野良犬…飼われている犬とは違う。歯茎を剥き出しにして襲いかからんとばかりに前傾姿勢を保つ…
『お〜恐っ。可愛げの無いノラだね!まったく…』
オバサンは少し眉間に皺を寄せ、弁当を足でスーッと近付けた。
僕は口を付けない。
簡単に尻尾を振ってたら、他の野良犬に笑われる。