僕はノラ!〜あの人に〜
家族。
「お邪魔します」
「適当に寛(くつろ)いで…コーヒーでも入れてくるから」
あの後…
お礼に晩ご飯をご馳走すると言われ…
ノコノコと付いてきてしまった…
こんなことをしてる暇はないのに。
僕はため息を一つ吐いて…テーブルに腰を落とした
お世辞にも綺麗とは言えない部屋…
辺りを見渡すと
家族らしき…写真が沢山飾られてある…
まだ若い頃のオバサン…
その横には男の人…
その人の腕の中には…可愛い子供の姿…
「オバサンの子供かな…」
「メグって言うの!」
台所から聞こえるオバサンの声
僕は…それ以上聞いたらダメな気がして…話題を変える
「オバサンは…いつも何してるの?」
「え〜。いつもわね〜」
と話ながらコーヒーを持ってきた。