僕はノラ!〜あの人に〜
「僕!?」
「そうだよ…。」
オバサンは照れ臭そうに下を向いている
僕は嬉しくて涙が出そうになる。
その気持ちを抑えて言った…
「体のこと考えろよ!
そんな事されても迷惑だよ」
オバサンはその場に座り込み…何も答えない…
僕は心を鬼にして言った
「聞いてる?迷惑なんだよ!」
オバサンは何も答えない…
言い過ぎたかな…
「オバサン…?」
僕はオバサンの肩に手を掛けた
震えている…
ノラは何か違和感を感じ…オバサンを覗き込んだ
「ぃ…ぅ…ゥ……」
かすかに聞こえる呻き声…
オバサンの顔が苦痛に歪んでいた
「オバサン!!」
僕はオバサンを担ぎ…
港に走った…
「誰かー!誰か助けてください!
オバサンが…オバサンが死んじゃう」