僕はノラ!〜あの人に〜

「息子さん…気持ちは解りますが…ご自分の体の事も考えないと倒れますよ…」


「僕は大丈夫です…これくらい慣れっ子ですから…」


先生の顔が引きつる


「慣れっ子って…?
もう何日になると思ってるんですか!?」


ノラは淋しそうな笑顔で


「僕は…大丈夫だから…」



そう言って…また黙り込んだ


先生は溜め息を一つ吐き…

部屋を出ていった



ノラはオバサンの手を握り…願い続ける…



もう何度目の太陽だろう…


3回?…4回か…?



もう解らない…

いつが朝で…夜なのか…


ノラはトイレ以外…部屋から出ていない



眠たい目を擦りながら…

オバサンの顔を拭いていた…


その時



「ノ…ラ…」



オバサンの口元が動いた


「オバサン?オバサン?」

一生懸命呼び掛けるノラ…


オバサンの目がゆっくりと開く…



 「ノ…ラ…君…」



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