僕はノラ!〜あの人に〜
「もう良いの…
私の役目は終わりだから…
あと一ヵ月持つか持たないか解らないけど…
最後はノラと一緒に居たいって思ったの…」
「なんで?まだ可能性があるのに…なんで諦めるの!?」
「恐いのよ…手術を受ければ失敗もある。
でも…しなかったらまだ生きられる…
ノラに…恩返しが出来る…」
「ぼ…ノラに?」
「そうよ…ノラには大きな恩があるの。」
僕に恩…?
何のことだ…?
「あんな野良犬に何の恩があるの?」
「他人からすれば…たんなる野良犬かも知れないけど…私にとっては恩人なの。」
「恩人!?」
「そう。娘に生きる希望をくれたの!」
娘?
メグさん…
オバサンは話し続ける