僕はノラ!〜あの人に〜
次の日の朝
僕は目を覚まし…辺りを見渡した
いつもと何も変わらない景色…
一つ違うのは…
目線の高さだけだった
それが…犬に戻った事を解らせてくれる
僕は記憶を辿り…頭の中で整理した
人間の姿になってオバサンに会った…
病院に運び…手術を受けるよう約束して戻った…
まるで夢のような物語…
こっちの世界で話したらバカにされるだろう…
でも…紛れもない事実なのだ…
今ここにオバサンが居ない事が…
僕はひたすらオバサンの帰りを待った…
二日…三日…
オバサンは姿を現さない
僕は記憶を辿り…
オバサンの家に行ってみた
そこにもオバサンの姿はない…
ノラの脳裏に嫌な事が過る…
【死】