僕はノラ!〜あの人に〜

  「そうなんだ!」


女の子は墓の前に座り込み…

木に書かれた文字に気付く


「犬好きオバサン?

    ノラ?」


先生は隣に腰を落とし


「そうだよ!

 犬が大好きなオバサンと…
 人間が大好きなノラだよ」

女の子は先生を見上げ


「なんか家族みたいだね」


と言って手に握っていた

アメを墓に供えた…


「おばさん…ノラ…

  仲良く食べてね!」



女の子は天使のような笑顔で微笑んだ。




   「おーい!」



遠くから呼ぶ声に先生が気付き…



「おじいちゃん?が呼んでるよ…」


女の子も気付き…



「はーい今行くよー!」


女の子は先生に軽く頭を下げて…

おじいさんの方に走っていった



「何してたんじゃ!?」


「あそこにお墓があるの!アメあげたんだ!」


「そうかそうか!

 いい子じゃなぁ〜。」




   「ヒカリ!!」





END

〜おしながき〜
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