リズ×神子2-お前がそう望むのであれば-
しれっとした顔で言いつつ、私はゆっくりと望美の背を優しく、意図を持って撫で上げる。
「――…っ!」
瞬間。
望美がピクリと反応を示し始めた。
敏感な肌を撫でつつも、私はゆっくりと望美に顔を近づける。
目元を赤くしたまま睨みつけるように見つめる望美は、それでも悔しそうに瞼を閉じた。
ゆっくりと啄ばむように、何度も口付けしながら、私はそれ以上のことはせずに、望美を少しだけきつく抱きしめる。
「…せ、先生……?」
多分、その先まで求められていると思っていたのだろう望美が、どこか不思議そうな声をあげた。
それを聞きながら、私は望美の額に優しく口付けを落とす。
「私はお前ではない。だが、お前は、私以上に私を知っているのだな。」
ポツリと呟くと、望美は小さく苦笑を零した。
「先生も、私以上に私を知っているじゃないですか。」
「そうか?」
「そうですよ。だから、私は安心して先生に全部を預けられるんです。」
望美が腕を伸ばし、首に絡めてくる。
そして、その言葉を証明するように、布団を包まれたままの体で、全体重をかけるように、のしかかってきた。
望美一人の重みを感じつつ、仰向けにゆっくりと倒れれば、見上げる先に優しく笑う望美の顔が見える。
まるで、これでは私が押し倒されているようだ。
そう思うと、ふっと笑みが浮かんだ。
「……先生は、そうやってずっと笑っていてくれればいいんですよ?」
「そうか。」
「はい。それが私を幸せにしてくれるんです。」
しあわせそうに笑う望美が、あまりに綺麗に笑うので、暫し、目を眇めて見惚れてしまった。
参ったとしか言いようがない。
無理に、己を抑えることはないと、言われる意味がようやくわかる。
体だけではなく、心だけではなく、その先に求めるもの。
純粋に私が欲しいものは、しあわせそうな望美の笑顔なのだ。
どれほど、己の中に獣を飼おうと、欲にまみれた己がいようと、望美のこの笑顔があれば、すべてそれでいいのだと思える。
――…望美こそが、世界のすべて――…。
無垢なる心を小さな体で包んでいる望美は、笑み一つで、ここまで、私の心を魅了する。
そして、私が自分を押し殺してでも、一番に守りたいのも、やはり、この笑みなのだろう。
心の底から、ただ、愛おしいと思わせ、私の胸を幸福で埋めるのは、この綺麗な笑みを持つ望美だけなのだから。
「……私はお前が傍にいる限り、欲情し、思うままにしてしまうだろう。」
心にある想いを、私は言葉にした。
瞬間、望美が真っ赤になり、目を瞠るが、構うことなく話す。
「その心を手にいれ、体を手にいれ、それでもなお、お前を求めずにいられない。だが、お前はそんな私でも、許すというのか?」
「――…っ!」
瞬間。
望美がピクリと反応を示し始めた。
敏感な肌を撫でつつも、私はゆっくりと望美に顔を近づける。
目元を赤くしたまま睨みつけるように見つめる望美は、それでも悔しそうに瞼を閉じた。
ゆっくりと啄ばむように、何度も口付けしながら、私はそれ以上のことはせずに、望美を少しだけきつく抱きしめる。
「…せ、先生……?」
多分、その先まで求められていると思っていたのだろう望美が、どこか不思議そうな声をあげた。
それを聞きながら、私は望美の額に優しく口付けを落とす。
「私はお前ではない。だが、お前は、私以上に私を知っているのだな。」
ポツリと呟くと、望美は小さく苦笑を零した。
「先生も、私以上に私を知っているじゃないですか。」
「そうか?」
「そうですよ。だから、私は安心して先生に全部を預けられるんです。」
望美が腕を伸ばし、首に絡めてくる。
そして、その言葉を証明するように、布団を包まれたままの体で、全体重をかけるように、のしかかってきた。
望美一人の重みを感じつつ、仰向けにゆっくりと倒れれば、見上げる先に優しく笑う望美の顔が見える。
まるで、これでは私が押し倒されているようだ。
そう思うと、ふっと笑みが浮かんだ。
「……先生は、そうやってずっと笑っていてくれればいいんですよ?」
「そうか。」
「はい。それが私を幸せにしてくれるんです。」
しあわせそうに笑う望美が、あまりに綺麗に笑うので、暫し、目を眇めて見惚れてしまった。
参ったとしか言いようがない。
無理に、己を抑えることはないと、言われる意味がようやくわかる。
体だけではなく、心だけではなく、その先に求めるもの。
純粋に私が欲しいものは、しあわせそうな望美の笑顔なのだ。
どれほど、己の中に獣を飼おうと、欲にまみれた己がいようと、望美のこの笑顔があれば、すべてそれでいいのだと思える。
――…望美こそが、世界のすべて――…。
無垢なる心を小さな体で包んでいる望美は、笑み一つで、ここまで、私の心を魅了する。
そして、私が自分を押し殺してでも、一番に守りたいのも、やはり、この笑みなのだろう。
心の底から、ただ、愛おしいと思わせ、私の胸を幸福で埋めるのは、この綺麗な笑みを持つ望美だけなのだから。
「……私はお前が傍にいる限り、欲情し、思うままにしてしまうだろう。」
心にある想いを、私は言葉にした。
瞬間、望美が真っ赤になり、目を瞠るが、構うことなく話す。
「その心を手にいれ、体を手にいれ、それでもなお、お前を求めずにいられない。だが、お前はそんな私でも、許すというのか?」