リズ×神子2-お前がそう望むのであれば-
ただ、望美の笑みに、救われた気がした。
――…大切にしたいと願っているものに、大切にされていると感じてもらえていると言う幸福。
望美に愛されているだけではなく、きちんと、私の想いを受け取ってもらえている。
そう、思えた。
「――…では、より一層、お前を慈しむことにしよう。」
優しく笑み、私は望美を優しく抱きしめる。
ただ、ただ、大切に、そっと、包み込むように、その小さき体を腕の中に閉じ込めた。
望美は、何がそれほどにうれしいのか、ニコニコと笑って、素直に胸に擦り寄ってくる。
「じゃあ、私はここで先生に大切に守られていようかな。」
「ああ。そうしなさい。」
どこか楽しそうに言う望美に、私はポンポンと優しくその背を叩いて、笑みを浮かべた。
想いを寄せ合うものが、互いを慈しむ。
それは、多くのものに愛され、慈しまれる望美には、考える必要もないことなのだろう。
望美にしてみれば、簡単なことなのかもしれない。
『愛し合う』こと。
望美は難なく、それをしてみせる。
人の心を大切に思うことが当たり前の望美に取ってみれば、私の機微など、些細なことなのだろう。
だが、ただ乞うだけの私にとって、返される想いが、どれほど尊く見えているのかは、きっとわかるまい。
無条件とも言えるほど、その笑みだけで、私の想いを受け入れる望美には、気づくことはないのやも知れない。
それでも、返される喜びを知っているからこそ、その喜びを、愛しさを、望美にも伝えたい。
この幸福を、愛しきものへ――…。
想い、想われ、愛し合う。
その幸福は留まるところを知らない。
――…愛し合うことは、運命の螺旋にも似ているのかもしれない。
望美の寝息を聞きながら、眠りに落ちる寸前、ふと、そんな事を思った。
後書き→
――…大切にしたいと願っているものに、大切にされていると感じてもらえていると言う幸福。
望美に愛されているだけではなく、きちんと、私の想いを受け取ってもらえている。
そう、思えた。
「――…では、より一層、お前を慈しむことにしよう。」
優しく笑み、私は望美を優しく抱きしめる。
ただ、ただ、大切に、そっと、包み込むように、その小さき体を腕の中に閉じ込めた。
望美は、何がそれほどにうれしいのか、ニコニコと笑って、素直に胸に擦り寄ってくる。
「じゃあ、私はここで先生に大切に守られていようかな。」
「ああ。そうしなさい。」
どこか楽しそうに言う望美に、私はポンポンと優しくその背を叩いて、笑みを浮かべた。
想いを寄せ合うものが、互いを慈しむ。
それは、多くのものに愛され、慈しまれる望美には、考える必要もないことなのだろう。
望美にしてみれば、簡単なことなのかもしれない。
『愛し合う』こと。
望美は難なく、それをしてみせる。
人の心を大切に思うことが当たり前の望美に取ってみれば、私の機微など、些細なことなのだろう。
だが、ただ乞うだけの私にとって、返される想いが、どれほど尊く見えているのかは、きっとわかるまい。
無条件とも言えるほど、その笑みだけで、私の想いを受け入れる望美には、気づくことはないのやも知れない。
それでも、返される喜びを知っているからこそ、その喜びを、愛しさを、望美にも伝えたい。
この幸福を、愛しきものへ――…。
想い、想われ、愛し合う。
その幸福は留まるところを知らない。
――…愛し合うことは、運命の螺旋にも似ているのかもしれない。
望美の寝息を聞きながら、眠りに落ちる寸前、ふと、そんな事を思った。
後書き→