リズ×神子2-お前がそう望むのであれば-
「わたし、も……先生が、好き……。」

甘い吐息に紛れて、望美がゆっくりと囁く。

「だい、すき――…。」

小さな一言が、私の心を愛おしさで満たしていく。

呟かれる言葉があまりに幸福で、私は優しく触れるだけの口付けを落とした。

「……苦しくは、ないか?」

「だい、じょうぶ、です。……先生、は?」

「――…お前の中で、溶けそうだ。」

小さく笑いながら言うと、望美は熱の上がっている顔を恥ずかしそうに背け、少しだけ身じろぎをした。

「ぁっ…ん……。」

瞬間、快楽が望美の身に降りかかったのが、そのまま、繋がっている私に伝わった。

「……そのように、煽らないでくれ。」

本当に、溶けてしまいそうで、私は苦笑交じりに囁く。

「煽って、なんか……いません。」

熱い息を吐きながらも、望美が潤んだ瞳で私を睨みつけるが、そんな仕草も愛らしく思えて、つい、笑みが浮かぶ。

「だが、お前が動けば、私に伝わるのだ。少しは、私にも、余裕を与えてほしいのだが?」

「……先生は、余裕、過ぎます。」

「――…それは、望美だろう?」

言いながら、ゆっくりと腰を引き、再び埋めると、望美の顔がクッと苦しげに歪んだ。

「やっ……はぁん……ぁ…。」

だが、表情とは裏腹に、口から零れるのは、甘い歓び。

その声が、また、私を煽る。

「――…お前は、私から余裕を失わせる……。」

小さな体を揺らしながらも、己を抑えるために、小さく囁くと、望美が表情を少しだけ和らげた。

「それなら、――…うれしい……。」

「何故だ?」

「……余裕、ない、先生…って、目、綺麗、だから……。」

「目が……?」

意味がわからず、動作を止め、真上から望美を真っ直ぐに見下ろす。

「私のこと、だけを、考えてくれている、気がする……。」

そう、息を荒げながらも、その顔がうれしそうに綻んだ。

「もとより、私はお前しか見てはいない。」

「でも、周りとか、全部、なくなって、私だけが映るんです。」

その体を包むように、抱きしめると、耳元で望美が小さく笑い声を含んだような言葉を囁く。

望美がそのまま、首に絡める腕に力を込めた。

「――…すごく、愛されている気が、する……。」

蕩けるような望美の声に、ついに、私の箍が外れた。
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