リズ×神子2-お前がそう望むのであれば-
「いくら父上に守られているとはいえ、母上も、お腹にいる子も、僕は心配します。」
宣言するように語るセヴィロスに、リズヴァーンが優しく目元を緩ませる。
「そうか。ならば、お前の思うとおりにしなさい。」
リズヴァーンが、その言葉を認めるように穏やかに言えば、セヴィロスの顔にぱっと、笑みが零れた。
「はい!」
明るく笑って返事をするセヴィロスに、リズヴァーンは軽く肯き、再び部屋へと足を進める。
そしてすぐに、その背で、風に溶ける息子の気配を感じた。
支度を整え、愛刀を手にしながら、リズヴァーンは先ほどの会話を思い出し、小さく笑った。
「セヴィロスは、望美に似すぎている」
リズヴァーンはうれしそうに独り言を呟く。
金色の髪や、青い目は『鬼』証。
鬼としての術を容易に使いこなし、親子だというのに言葉が硬いのは、己に似たもの。
だが、長く伸ばしても、クセすら出ない真っ直ぐな髪や、その大きな瞳は、望美と同じ。
その性格や、ふと見せる仕草は、まさしく望美から受け継がれたもの。
それに気付くと、セヴィロスはやはり、己と望美の間に出来た子なのだと、実感する。
それと同時に、愛おしさが湧き、リズヴァーンにも笑みが浮かぶ。
「次に生まれる子は、さて、どちらに似ることか…。」
愉しげにリズヴァーンはポツリと零し、そのまま、空気に溶けた。
宣言するように語るセヴィロスに、リズヴァーンが優しく目元を緩ませる。
「そうか。ならば、お前の思うとおりにしなさい。」
リズヴァーンが、その言葉を認めるように穏やかに言えば、セヴィロスの顔にぱっと、笑みが零れた。
「はい!」
明るく笑って返事をするセヴィロスに、リズヴァーンは軽く肯き、再び部屋へと足を進める。
そしてすぐに、その背で、風に溶ける息子の気配を感じた。
支度を整え、愛刀を手にしながら、リズヴァーンは先ほどの会話を思い出し、小さく笑った。
「セヴィロスは、望美に似すぎている」
リズヴァーンはうれしそうに独り言を呟く。
金色の髪や、青い目は『鬼』証。
鬼としての術を容易に使いこなし、親子だというのに言葉が硬いのは、己に似たもの。
だが、長く伸ばしても、クセすら出ない真っ直ぐな髪や、その大きな瞳は、望美と同じ。
その性格や、ふと見せる仕草は、まさしく望美から受け継がれたもの。
それに気付くと、セヴィロスはやはり、己と望美の間に出来た子なのだと、実感する。
それと同時に、愛おしさが湧き、リズヴァーンにも笑みが浮かぶ。
「次に生まれる子は、さて、どちらに似ることか…。」
愉しげにリズヴァーンはポツリと零し、そのまま、空気に溶けた。