◇彩色パズル◇
「竜!彩華!」
その声に、私も竜哉も後ろを振り返る。
げっ 朱莉!!
今告白するとこなんだけど!
「なんの話し…してるの?」
朱莉は、走ってきたのか息が切れてる。
「朱莉には関係ない。」
そう言ったのは竜哉だった。
「関係なくないもん!!私のが竜のこと好きだもん!」
朱莉…
「お願いだよ…私のこと見て…私に“好き”って言ってよ…」
泣いて叫ぶように朱莉は言った。
「…ごめん」
でも、無常にもその言葉は竜哉の口から聞こえる。
「私ずっと傍にいるから!竜っずっと…ずっといるから…っ」
朱莉はその場にじゃがみ込んで泣き叫ぶ。
「朱莉ごめんな。」
「ヒック…」
朱莉は、泣きながら私に言った。
「彩、華…竜の気持ち、聞いたでしょ?……彩華はどうなのよ?…ヒック…答えな…、っさいよっ」
朱莉のこんな姿見たくなかったけど、もしかしてもしかしなくても……私がそうさせてしまったのかもしれない。
でも私は伝える。
ごめん。