学校の王子様と恋愛リセット!?
声のした方へ顔を向けるが、目の前に立っている男が邪魔で見えない。
「は?何。文句あんの?」
「てかお前1年じゃん、なに上級生にたてついてんの?」
「俺たちが何しようが関係ないだろ。」
ジリジリと3人が男の子との距離を縮めていく。
「そうですね。オレは別にあんた達なんかに、はなっから興味ないんですよ。でもその女の子が嫌がってたんで、止めに来ただけです。てか、先輩も暇なんですね。」
「「「は?」」」
男の子はそんな声ものともせず、話を進めていく。
なんかこの子時々話にトゲがあるような・・・・・。
「だってこんな朝っぱらからナンパして、どうせサボるつもりだったんでしょ。そんな人が自分が先輩だなんてよく言えるね。」
うわーなんかやばい不陰気・・・・。
タメ口になってきてるし。
「てめぇさっきから言いたい放題言いやがって」
ナンパした男達3人の頭に青筋が・・・・。
ポキポキポキと指を鳴らして男の子に近づいていく。
「そこの女の子目を閉じて、耳ふさいでて。」
あたしの事だよ・・・ね?
セーラは言うとおりに目を閉じて耳をふさいだ。
・・・・・・・・・・・・。
10秒ぐらいたったかな。
ポンポンッ肩を叩かれ、目を開けようとすると
「まだ開けちゃダメ。オレが誘導する方に動いて。」
と、指示を出してきた。
彼は私の両肩を掴んで移動させる。
セーラはふらつきながら、彼の言うとおりに動く。
どこに向かってるんだろう。
今考えたら私、知らない人の言う事聞いてチョット迂闊すぎ?
でも、大丈夫だよ・・・きっと。
いい人だもん。
さっきの男の子達に触られた時、怖くて恐ろしかった。
でも、今同じように彼に触られてるのに暖かくて安心できる。
何でだろう、人柄かな?
顔も見てないのに。
数十メートル歩いた所で足が止まった。
「もう目開けていいよ。」
彼から了解をもらい少しずつ目を開ける。
外の光が入ってきて、まぶしー・・・・くない。
パチッと目を開けると彼(?)の顔が目の前に・・・・・。
『わっ!!!』
私は後ろへ後ずさり、見事に転倒。
「ご、ごめんな!」
彼は私のもとへ駆け寄り、膝をついて目線を合わした。
他人にここまですることないのに・・・・。
優しいんだなぁ。
「ケガはないか?」
『あっ、ダイジョッ・・・ブッデス・・・・。』
急に話しかけられて、片言になっちゃった・・・・・・恥ずかしい////
彼は私の腕を掴んで、立ち上がらせてくれた。