学校の王子様と恋愛リセット!?
この流れって一緒に学校行っていいの?
それともそれぞれ学校に行くのかな・・・。
もっと話したいなんて迷惑・・・かな。
ドアが開いた時、
「いこっ!」
と、ポンッと肩を叩かれた。
『えっ、あっうん!』
一緒に行っていいのかな。
よかった。まだいっぱい話せる。
それにしても人が多いな・・・。
朝だからかもしれないけど、1m先も人で埋もれて見えない・・。
どんどんリュウ君の姿が遠くなっていく。
どうしよう、早く行かないと見失っちゃう。
気持ちは早く行きたいけど、人ごみが多くて前に進めない。
少しずつ不安がにじみ出てくる。
その時、2年前の事が頭をよぎった・・・。
"あの時"みたいだ。
また、置いていかれるのかな。
急に心細くなって足が止まった・・・・・。
・・・・・・・・・・・・置いてか・・・ないで・・・。
早く追いかけたい。
でも、思うように足が付いてきてくれない。
・・・・・・・・・・・・・・・・・コワイ。
・・・グッ・・・
誰かに腕を引かれた。
顔を上げるとずっと追っていた彼が目の前にいた。
自分の腕を見るとリュウ君の手が私の手首をしっかりと握っている。
「見つけた!こっち!」
そう言ってリュウ君は私の腕を引き、人混みをすり抜けていく。
・・・安心した。
誰かがいてくれるという安心・・・。
繋がってる腕から温もりを感じたとともに、安心という温もりも伝わってきた。
人を掻き分けやっと駅の外に出てこれた。
外は人がばらついているため寒い風を直に感じた。
「やっと出れた!少し苦しかったね。」
すると彼に繋がれていた手が・・・・離れた・・・・。
・・・っ・・・・・。
さっきまであった温もりは冷気のせいか、すぐ冷たくなった。
少し・・・・寂しい。
『・・・・うん。』