学校の王子様と恋愛リセット!?



『そっか。なら知ってるね!』


「あけるわよ。」


ナツは錠をのけると、ドアノブを捻り押し出した。


外から暗い階段に光が差し込む。


『日の当たりがいいね。あったかーい!』


「そうね。でも校内と比べると貧相ね。」


屋上はコンクリートでできていて、周りは2㍍以上の柵で囲まれている。


柵の前には長椅子が3つ置いてあるだけだ。


ドアの上には貯水タンクがいくつかあって、はしごで上り下りができそうだ。


『人があんまり来ないし、ゆっくりできるからいいと思うよ。』


「そうよね。じゃっ、食べますか。」


2人で1番真ん中のベンチに腰掛け、弁当を食べ始める。


『そうだ。これ作ってきたよ。』


「やったっ!」


ナツは私からクッキーを受け取ると、1つ口に入れた。


「ん~!おいしっ、やっぱりセーラが作ったのはどれもおいしいわね。そういえば、彼には渡したんでしょ?」


『渡したよ。うまいって食べてくれたよ。』


「よかったわね。」












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