学校の王子様と恋愛リセット!?
『ナツ!オハヨー!!!』
私は歩みを止め、左から走って来ている彼女に手を振った。
彼女は、桜庭 夏輝 <サクラバ ナツキ> 通称ナツ
ナツは幼稚園からの大親友で、顔はきれい系タイプ。
髪はショートのストレートで黒髪。
これが結構モテるんだよ。
性格はまず、大のお金大好き!お姉さんタイプで、テキパキしているリーダー的存在。
『今日から高校生だね!』
「そうね、やっとバイトが堂々とできる¥」
『そっち!?』
目がお金マークになってるよー!
「それ以外に何があるの?」
イヤイヤイヤイヤ!そんな真顔で言わないで!
ナツは当たり前のように答えてくる。
これじゃ言い返せないよ・・・。
ナツは4月1日からは高校生と認められたとしてすぐにバイトを入れたらしい。
さっき"堂々と"と、言ったのは深~い訳があって。
時給のいいバイトを見つけても、まだ中学生だからって、なかなかいいバイトが見つからなかったらしい・・・・。
でも今日生徒手帳をもらえるからバイトの幅が広がる。と、言うわけ。
「そういえば、セーラって家遠いのによく通えるわよね・・・・。」
『あぁ、電車の中で音楽聞くから全然平気だよ。むしろ好き。何よりナツと一緒の高校に通いたかったし。』
「もうカワイイこと言わないでよ~」
ナツがギューっと抱きついてきた。
『苦しいよナツ~』
目を合わして2人で微笑みあう。
「『ふふっ』」
『あっ・聞いて!朝ね---―――』
セーラは朝あった出来事を、ナミに話した。
「へー、そんなことがあったんだ。その男の子に会えるといいわね。」
『うん。たぶん同じ学校だから探せばあえるよ。』
「そうね!」
ふと、顔をナミからはずすと目の前には桜の木々が立ち並んでいた。
『あっ、桜の木だ!キレイ!!』
「ほんとキレイね・・・・・。この桜の木は星高の木々だから、もう少しで着くわよ。」
桜の花びらがヒラヒラと舞い落ちる・・・
「セーラ門が見えたわよ!!行きましょ」
自然に口の両端が上がる。
今日から高校生ライフが始まるんだ。
春の風がほにあたって少し寒い。
ドキドキと鼓動が高まる中、
ナツと仲良く微笑みながら桜のトンネルを歩き、学校の門をくぐった。