推理はラテを飲みながら#00-全ケータイ小説読者への挑戦状-【完】
「なっ……じゃあ……ひっかけってこと?」
テーブルに置いている香苗の手が、わなわなと震える。
まんまとひっかかった悔しさがありありで、握られた手の甲に青紫色をした血管が薄く浮かんだ。
「そうだよ。『呻』の漢字が、ひっかけだよってヒントだったわけ」
「ちょ、ちょっと待ってくれ匠くん。内容が関係ないなら、解きようがないじゃないか。ねえ、先生?」
浮夫に話を振られた秋は、「いや、もしかしたら」とメモ紙に顔を近づけた。