推理はラテを飲みながら#00-全ケータイ小説読者への挑戦状-【完】
風体に違わぬぶっきらぼうな台詞だったが、秋は意に介さない。
「ははっ。もちろん。極上のものをご用意してますよ」
極上のものという言葉に満足したのだろう、宗は返事代わりに手をひょいと挙げた。
秋はその姿に軽く頭を下げ、次にこちらへとやってきた。
「桜庭先生、いらっしゃいませ」
「お招きいただき、こちらこそ光栄です。あと……もう漫画家ではないので、先生というのは……」
編集者の浮夫のとき同様に遠慮すると、秋は「では」と人差し指を立てた。