推理はラテを飲みながら#00-全ケータイ小説読者への挑戦状-【完】
━━Ⅱ━━
1階のトイレは改修中とのことで、匠は大階段をあがって左手に進んだ奥のところで用を済ませた。
「ふうっ。間に合った……」
スッキリして意気揚々とエントランスのほうへ戻っていると、姫子が大階段からのぼってこちらに歩いてきた。
「お姉ちゃんもトイレ?」
「こらこら。乙女に向かって『トイレ?』なんて聞いちゃダメじゃないかあ」
例によって、両頬をぎゅうっと挟まれる。
「ごむん、ごむん(ごめん、ごめん)」