推理はラテを飲みながら#00-全ケータイ小説読者への挑戦状-【完】
「おいおい……穏やかじゃねぇなあ、こんな美女がそんなこと考えてたのか」
宗が田中をうかがうが、まるで顔を上げる気配がない。
「どっちにしたって、とにかくグーにした。そうすれば、指も切れないし爪も守れるからね。この人、焦ったんじゃないかな?だから一回、あそこを離れたんだよ。怖くてじゃなくて――」
「うっ……!!」
想像が追いついたのか、香苗が目をぎゅっと閉じた。
「怖くてじゃなくて、『手首が切れる何か』を探すためにね」
。● What is this mysterious taste?